【編集部インタビュー】波乱万丈のニュージーランド留学part3″学校生活とバンジージャンプ”

たけやすさん

【編集部インタビュー】面白い体験や活動をしている人にお話を聞くノンジャンル企画

現在は大阪市内の大学院に通いながら、教員を目指している竹保遥さん。ブラインドサイドのメンバーとしても活躍中の彼女に、京都外国語大学時代に行った約一ヶ月のニュージーランド留学について話してもらいました。

楽しい学校生活

授業は常にアクティブラーニングで、楽しかったですね。教科書はPDFでもらって、テキストデータに自分で変換して、ブレイルセンス※1で読みながら、ゲームをしたり、プレゼンをしたり、すごい楽しかったです。

20人はいないくらいのクラスでしたが、国際色豊かで楽しかったですね。国民性がみんな違って、サウジアラビア人は平気で遅刻してきたり(笑)、韓国人の男の子はやたら親切で、スペイン人の女の子たちは毎日パーティーに行ってました。面白かったです。

ハカっていうダンスを踊ったりもしました。変なメイクをして、マオリの伝統的なやつらしいですね。

※1ブレイルセンス 点字でメールを書いたり、メモをしたりできる小型情報端末

ワーキングホリデーで来てた日本人の女の子と仲良くなって。その子のおすすめのコーヒースタンドでコーヒーを買って、歩いて学校に行ったりするのが地味にすごく楽しくて(笑)。いろんなコーヒーショップに行きました。

授業終わりにハンバーガーショップに行くのも好きでした。ニュージーランドのハンバーガーってキウイが入ってるんですよ!びっくりしました。大きさも顔くらいの大きさで。ホント大きいんです。火曜日に行くと、バーガーを1つ買うともう1つもらえるっていうサービスがあります。いらないですよね(笑)もともと大きいのに食べきれるわけないんで、学校の人にあげたりしてました。1つ8ドルなんで、4ドルにしてほしいです。もう一個もらえるんじゃなくて(笑)

他にもアイスクリーム屋さんに行ったり。ホキポキっていうのが有名で、濃くて甘くておっきくて美味しいんです。

日本人の友達が教えてくれたんですけど、わたしには見えないけど、「色んな人が話しかけようとしてたんだよ」って教えてくれて。学校では国民性と関係なく、みんなの優しさに触れることが多かったです。それでわたしの学校生活が成り立ってるみたいな。

不思議な足音

ときどき周りを歩いてる人の足音が、ペタペタ言ってるんですよね。変な音に聞こえるんです。他の人の足音と全然違って。

何かなと思ってたら、一緒にいた人が、

「裸足で歩いてる人がいるんだよ」

って言ってて(笑)。は?って感じですよね!え、裸足?と思って(笑)。しかも冬ですよ。

聞いてみたら、健康法らしいいんですね。伝統的な。

一緒にいた人もニュージーランド人だったんですけど、

「私も16歳までやってたよ。足が黒くなるの」

って言ってて(笑)。いや黒くなるとかじゃない!って思って。ほんと驚きました。

見えなくても怖いバンジージャンプ

現地で視覚障害のガイドをしてる人に案内してもらえる機会があって。何がしたいか聞かれたんですぐ「バンジージャンプがしたい!」って言って。クレイジーだって言われましたけど(笑)。

ハーバーブリッジに行って、体にハーネスをつけて、階段とか坂登ったりして、飛び降りる地点まで登っていくんです。その時まで、私は見えないから怖くないだろうと思ってたんです。みんなは見えるから高さがわかって怖いんだろうと。

でも人間って面白くて、わかるんですよね。高さが。地上の車の音が遠くなったり、風の強さとかで高さを感じるんです。もうほんとに怖くなっちゃって。でも180ドルも払ってるんで(笑)、ここで引けない!と思って。

飛び降りるところに行って、両足の太ももの部分と、背中に金具つけられて。怖くて躊躇ってるうちに、カウントダウンされるんです。ファイブ、フォー、スリーって(笑)。

怖すぎて、もう台から滑り落ちるように落ちていって。だからはじめは足が下になった状態で落ちていくんですけど、ゆっくり回転してだんだん頭が下になっていって、「やっぱり頭のほうが重いんだな」とか思いながら落ちていって、急にガッて体中に衝撃が来て、どこ引っ張られてるかもわかんないような衝撃が来て、あとは何回もびよーんびよーんてなってるような(笑)。

しばらくして揺れは落ち着いてくるんですけど。そこから結構放置されます(笑)。全然引き上げてくれないんですよ!ずっとぶら下がったまま。なにこれ恥ずかしいと思って(笑)。

でも海の上でなにもないんで、ホントに静かなんですよね。静かに波の音が聞こえる。

「これが自然の音かぁ」って思ったりしてました。

引き上げられる時はすっごい雑いですよ(笑)。いきなりぐるぐるぐるって巻き戻されて。上に行ったら屈強な男たちに掴まれて引き上げられる感じです。

帰国を目前に風邪

帰国の一週間に大風邪引いて(笑)。

咳はでるし、鼻も喉も、全部やばくて、このときほど「日本に帰りたい!」と思ったことないですね。

ハウスメイトが薬局連れてってくれたんですけど、薬の名前はわかんないんですよね。とりあえずわかりやすいノーズブロックっていうのとか買って(笑)

家でホストマザーがマンダリンティーにマヌカハニーが入ったのも持ってきてくれて、これが本当に美味しくて。ニュージーランドで何が一番美味しかったかっていうと、それが一番美味しかったかも知れないです(笑)

最後のフェアウェルパーティーでは、ニュージーランドの有名なケーキを出してくれて。

メッセージカードと、ビーンズバッグっていう、豆の入ったゆたんぽみたいな物をもらって。私は花瓶を買ってプレゼントしました。

最後の一週間はとにかく風邪がひどかったのと、帰りの飛行機の乱気流がひどくて、泣きそうになりました。

風邪は帰ってからも結構長引いて、まるまる三週間ひいてました(笑)。

でも風邪以外は最高の体験でしたね。一日一日の密度が濃くて。またどこかへ行きたいです。